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まずは自分の幻想から目覚めてみる♪

非二元や悟りのメッセージに触れていれば、苦しみは「今への抵抗、否定である」という話をよく耳にするかもしれません。

そこで、

なるほど、受け入れられたら良いのか~と、例えば、

“上司は支配的で威圧的で、自分が自由に意見を言えなくて窮屈だけど、受け入れよう”みたいな無理無理なことをしようとしてしまう人もけっこういます。

もちろん、そういうことではまったくありません。

というか、ざっくりすぎなんです。

まず、そもそも“上司は支配的で威圧的で、自分が自由に意見を言えなくて窮屈”は、自分の投影ワールドですね。

苦しく歪んだ自分の投影ワールドを受け入れるというのは、まったく真実からかけ離れた行動です。

ちなみに、投影ワールドを「思考が現実を創る」と一緒のことだと思う人もいますが、ぜんぜん違います。

まず、上司が支配的で威圧的というのは、自分の解釈です。実際は、上司が何を言ったのか?だけが事実です。また、自由に意見を言えない、も解釈(思い込み)です。

もう少し分かりやすく説明すると、上司が“これを5時までに終わらせて”と言ったとします。終わらせてくれる?ではなく、“終わらせて、以上”みたいな。

確かに見方によっては威圧的に見えるかもしれません。

しかし、ある人はこれを我儘な人、ある人は分かりやすい人、ある人は面倒な奴、などなど、いろいろ受け取り方は違います。

また相手がどんな口調、言い方でも“できません、明日ならやれます”と、普通に返事をする人もいるかもしれません。

ポイントは「威圧的な上司、無力な私」という投影ワールドに住んでいる人、「面倒な上司に冷静に対応する私」という投影ワールドに住んでいる人など、同じ状況下でも人によってまったく違うということです。

では、なぜそもそも違う投影ワールドができるのでしょう?

それは、私たちの潜在意識(心理学では意識全体の96%と言われている)の中に自分が気づいていない自分への否定、抵抗、抑圧があるからです。

抑圧されたものは必ず外に投影されます。ので、見るところは潜在意識の中にある「自分への否定」です。これがあらゆる形で苦しみを生みます。

また、気づいていないネガティブな感情の抑圧がたくさんあれば、それだけでかなり苦しいです。

瞑想すると抑圧の蓋が開いて、これらの感情、感覚がよく吹き出し、多くの人は瞑想のせいだと思ったりしますが、単に自分の中に未解消のネガティブな感情がたくさんあるということです。

さて、この自分の中の自分が気づかない否定、抵抗、抑圧を解消していくことをインドでは「プログレッシブ・パス」と呼んでします。精神を浄化するという言い方もしたりします。

ある程度自分の中をきれいにしたと判断されたとき、グルから真実のメッセージを聞かせてもらえるという道です。

自分が苦しいとき、私たちは非二元のメッセージを苦しみを解消する方法として聞いてしまいがちです。つまり、メッセージそのものを歪めて聞いてしまうんですね。

ちなみにプログレッシブ・パスの一見反対である「ダイレクト・パス」は、先に自分の本質を知ってしまおうというものです。しかし、自分の本質を知った後でも、自分の中に自分を幻想(投影ワールド)の中に引きもどすものがあれば、それをきちんと見て行こうと私の先生であるルパート・スパイラなどは言っています。

とりあえず心理セラピストとして、自分の心の奥に自分で気づかない幻想(投影ワール)を深く握りしめながら、真実に目覚めるというのは単純に難しいなぁと思います。

まずは、自分の幻想から目覚め、そして自分そのものから目覚める。もし苦しいなら、そのほうが早道かもしれません。

ので、いつもの結論に戻ってしまいますが、苦しいならセラピーを受けよう♪

 

★★★ インテグレイテッド心理学 ★★★

2019年5月25日(土)、26日(日)東京

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