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真実への問いかけ(self inquiry)

デイビット・ゴッドマンといえば、ラマナ・マハルシの教えに最も精通した方です。
マハルシに対して、多くあった質問の一つが、自己への問いかけ(self inquiry)をやっているけど、うまくいかない。何か間違ってやっているのだろうか?というものだそうです。

ちなみに自己への問いかけ(self inquiry)として有名なのは、Who am I?(私は誰?)というものですね。これは、ダイレクトパスの始まりとも言われいて、自分自身を思考を通さず(私は誰?と考えるのではない)、実際に自分の存在、経験そのものを見て行く、いわば徹底的な観察です。

または、neti neti(not this, not this)という問いかけなど。私はこれのほうが最初はおすすめです。私は体ではない、私は思いではない、私は感情でではない、私は感覚ではない、じゃぁ、私は何?と、これもあれも私ではないと見て行った上で、残ったものをまた見て行くというものです。

これを以前にセミナーでやってとき、かなりの人が単に唱えているだけで、たくさん唱えればだんだん見えて行くと勘違いしてしまったようです。が、唱えたり、考えたりするのではまったくなく、実際に“見る”んです。本当にそうなのかどうか、徹底的に。

でも、この“見る”をやらない人がほんと~~~~に多い。

ということで、話を戻して、そういった質問に対する彼のお返事をちょっとまとめると、

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最初始めたときは、あたかも結果がでているように感じて、とても楽しいけど、だんだん変化がなくなり、つまらない状態になっていくというのは、とても普通のプロセスです。

また、普段は気持ちが外の世界に囚われている(仕事や家族のことなど)けど、自己への問いかけや瞑想を始めると、普段見ていなかった自己の内面が、マンホールの蓋を取ってしまったかのように見えてくる。

すると、自分が気づいていなかった様々なゴミ(ネガティブな思い込みや感情)が浮上してきて、始める前より悪くなったように感じるのです。でも、それは間違ってやっているということではなく、スペイン語を学ぶように毎日やればだんだん上手になるとか、到達するというものではないということです。

5年間自己への問いかけや瞑想をし続けて、ある日、それらを始めた日よりもひどい気分で朝目が覚めるときもあるぐらいです。

でも、心配しないでください。決して何か間違っているということではありません。多くの人はそういったプロセスを通るものだということです。

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(内容をまとめました。直訳ではありません)

これ、ほんとうに共感します。エクササイズや瞑想や修行を重ねれば、いつか到達すると思ってしまう人はとても多いなと思います。

また癒しもまったく同じで、たくさんワークしたんだから、もう癒されたはずと思う人、またはそう思いたい人もそれなりにいます。でも、真実への探求も癒しも、学校の勉強のように進むものでもなく、右肩上がりに上達したり、癒されていくものでもないんですね。

というより、そもそも結果を得るとか、結果を出すという類のことでもありません。例えば、太陽が東から昇って、西に沈むということが真理だとしたら、一番良いのは、実際に見てみることです。

そして、あぁ、ほんとだ!と思うだけのシンプルな話です。ここに積み重ねの上達とか、結果とか、そういった概念は入って来ないはずです。

ただ、面倒なのは、太陽の観察と違って、自分(=自我)の存在自体が本質を見ることを多くの場合防いでしまっていることです。自分がいるから見えないんだけど、その自分が必死に見ようとしている・・・というある種の皮肉です。しかも、その自分の中に抑圧した多くのネガティブな感情や思いがあれば、なおさら見えにくいです。

なぜなら、ネガティブな感情や思いは、体の緊張を生み出し、またエネルギーとしても固く重たいため、じっと観察しようとすると、その感覚のほうが拾えてしまうからです。(全面に出てきてしまう)

ので、ここの質問にあったように、深い瞑想に成功してくるほど、それらの緊張した感覚(内面のゴミ)が感じやすくなることがとても多いんです。

私はもともとはいわゆる通常の心理学を学び、カウンセラーの資格を取得しました。しかし、なかなかセッションで結果がだせなかったことから、長い話を短くすると、最終的に奇跡のコースにたどり着いたのです。

そこにあった自我の心のしくみは非常に役に立ち、セッションの結果もぐんとアップしました。そして何よりも、それは症状や悩みを消すための癒しではなく、ストーリーを解体していく(=自我を解体していく)癒しだったのです。実は最初はそのことに気づいていませんでしたが・・・・。

振り返ると、私の癒しの旅は、自我解体の旅でもあったのだなぁと後から分かりました。

とりとめもなくなりましたが、たくさんやれば良い、うまくやれば良い、ではなく、自己への問いかけ(self inquiry)をやるなら、どれだけシンプルになれるか?(考えに行かない)、どれだけほんとうにありのままを見たいか?ということだろうと思うのです。

 

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